feeling word
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ワインの効果でぼんやりとした意識
何も考えずに眠りの世界に入った
・・・
ふと気づくと君が
私の横に立っている
君は私の目を見つめながら
側にある非常階段の扉を無言で開けた
「ついておいでよ」と言っているような気がして
君の後を追いかけてみた
するとそこは
月あかりだけに照らされた
柔らかな暗闇と砂山の世界
– 君と 私と 月あかり なんだか うれしい –
そう感じていることに気づきながら
歩きにくい足元の感触に笑みがこぼれる
「最近なにもかもがつまらないんだ」
君はわたしにそう言った
– 私はあなたを 愛していますよ ずっと前から –
そう言いたかったけれど言葉にできず
何を伝えると君を元気付けられるかを考えながら
君の為に選んだ言葉をいくつか発してみた
けれども君は不機嫌そうな顔
私なんかよりもずっと
君は全てを見抜くのが上手だった事を思い出した
– 君は 私を 心配してくれているんだ –
そう気づいたら全ての力が抜けていった
ふんわりとしている
ふんわりと君の見えない何かに包まれている
– 君は どうして そうしてくれたの –
・・・
私たちはどうして
あの世界に
戻らなければならないのだろう
このままずっと
この月あかりの下で
静かに抱き合っていたい
言葉が必要なあの世界には
戻りたくないんだ
本当は
・・・
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